数奇屋建築に代表される日本の住空間は、シンプルであっさりとした空間が特徴です。

　ただ、それを良しとして生活の中に「沢山の色彩を楽しむ」とう感覚には、少し欠けてきました。

　現代、そして未来にはデザイン性の優れた空間が沢山産まれてきます。そんな時代に昔ながらの日本的な感覚は現代人にとって、物足りなく感じてもしかたがありません。

　高度成長期に建設された、住宅やマンションも、老朽化が進み手直しを加えていかなくてはいけない時期になりましたが、「古くなったものは、ただ新しくすればいい。」そういう安直な考え方は、日本人の素晴らしい感性を鈍らせるのかもしれません。

　私達は、古くなった物の良い所を見つけ、それらの素材を上手く活かして色彩豊かなリフォームの提案を心がけています。日本でのお部屋作りは、世界に比べてまだまだ発展途上です。真似をするのではなく、その人の自分らしさをかっこ良く表現することが重要で、「らしさ」が表現できたお部屋は、その人にとって、ゆとりある気持ちのいい空間になるのです。